
Steamのゲームで、惑星の開発を進めつつ渋滞問題を解消していく「InfraSpace」というゲームがあったので遊んでみました。
故障した宇宙船を修理するために近くにあった惑星に降り立ち、その星を開発して宇宙船の修理部品を集めていくというストーリーで始まる、街づくり系のシミュレーションゲームです。
全体的に「Cities:Skylines」の物流システムの部分を簡略化した感じで、工場から工場へ物資を届けるために走るトラックによる渋滞を解消していくことが実質的なゲームの目標になります。
そんな、「InfraSpace」をクリアまで遊んでみましたので、感想とレビューをしていきたいと思います。
※プレイしたのは2024/1/15~20での最新バージョンになります。
はじめに
基本情報
開発・パブリッシャー | Dionic Software |
公式サイト | Steamストアページ |
リリース日 | 2023年9月23日 |
対応機種 | PC(Steam) |
ジャンル | 惑星開発シミュレーションゲーム |
販売価格 | 2,570円 |
「InfraSpace」はどんなゲーム?

「InfraSpace」は、未来が舞台の、宇宙船の故障で急遽近くにあった惑星で修理用の資源を集めるべく、惑星を開拓・開発していく資源管理系の街づくりシミュレーションゲームです。
工場や住宅、道路網の整備などを進め、最終的に宇宙船を修理して地球へ帰ることができる状態にすることが目的でありその時点でゲームクリアとなります。
ゲームの特徴としては、タイトルにもある通り、「インフラ」の整備(道路や線路の設置、その渋滞の対処など)がゲームにおいて非常に重要であり最大の特徴となっているゲームです。
住民たちは徒歩では移動しない世界(酸素がないから?)のようで、全ての物資は車をはじめとした乗り物(酸素や水などの一部はパイプ)を介して運ぶことになります。
そのため、「Cities:Skylines」のように、ゲームが進んで運ぶべき物資が増えてくると、運搬用の車による渋滞対策を行うことがメインとなるゲームになっています。
(道路の建築システムも「Cities」を簡素にした感じなのでそちらを遊んだことがある人はとっつきやすいかと思います)
一応最終的なクリア目標はありますが、そこをあまり気にせずに施設の効率化を目指していろいろ試行錯誤してみるのも楽しいかと思います。
人口や研究など、いろいろ自分なりに目標にできるもの(実績の対象にもなっています)もあり、制限時間等もなく難易度も急がなければマイペースに進めることができ、SF的な世界観の資源管理+街づくりシミュレーションとして割と自由に遊べるゲームとなっています。
ゲームのストーリーと流れ

ゲームは未来世界の人類が、人口増加に伴い宇宙へ進出していった時代の設定で、最初に語られるストーリーとしては、旅客船(宇宙船)「Antares(アンタレス)」が故障し、修理部品もない中、偶然近くにあった惑星「Neper-3」に豊富な鉱床があることを見つけます。
この惑星を開拓し、生き残るために生活環境を整えつつ宇宙船の修理部品を集めた資源を使って生産し、最終的に宇宙船を修理することがゲームの目的となります。
ただ、このストーリーは正直気にしなくても楽しめますし、危機感のあるストーリーの割にはゆっくり進めてもペナルティはありませんでした。
住民たちは小型の宇宙船?で惑星と母船間を行き来できるようで、住宅の準備が整うまで待機しているところを見ると実はそんなに過酷な環境ではないのかもしれません。
(オープニングムービーの挿し絵的には絶望感にあふれた感じでしたが…)

ゲームが始まったら、まずはチュートリアルに従い、採掘用の機械と、発電所を設置し、電線をつなぎます。
次に住宅地を作り、道路で繋いで、酸素と水の生成機などを置き、宇宙港を作ると、住民が移住しはじめ町が機能し始めます。
物資は道路がつながっていれば自動的に車が出現して運搬を始めます。
運搬に発送先・発送元の設定は不要で、自動で必要とされているものがあれば運んでくれるシステムになっています。
ゲームの流れ的には、研究を進めつつ資源をうまく輸送し、新たな資源がアンロックされたらその工場をうまく稼働できるように道路を整備して、更に起こった渋滞の対処をして…という繰り返しがメインとなります。
これに加え、宇宙船修理用に使う物資をどう工面するかや、労働人口を増やすために住宅地をいかに渋滞させず拡張していくかを考えていくことが大事になっていきます。
簡単評価
総合評価 | |
ストーリー | |
ゲームシステム | |
おもしろさ | |
難易度 |

未来世界が舞台の街づくり系のゲームでちょっと珍しいかも?
渋滞解消がメインだけど大量に工場を作りすぎなければそこまで難易度は上がらずほどほどの難しさでクリアまで楽しく遊べて満足だった!
プレイしてみての感想

惑星の開発をしていく、街づくりと資源管理を混ぜたシミュレーションゲームということで、面白くクリアまで遊ぶことができました。
動作は街づくり系のゲームにしては軽い方で、グラフィックも拡大してみてもそんなに荒いわけでもなく、満足でした。
思ったよりも独特な仕様があって慣れるまではうまく思い通りの動作をさせられず悩みましたが、理解できると渋滞の解消もでき、次はここをこうしたらもっと効率が上がるんじゃないか、と考えながら楽しく進められます。
倉庫的な役割を持つ資源を集めておく設備がないので他の似た系統のゲームをやったことがあると最初、少し慣れないかもしれませんが、ここは仕様に慣れればそこまで気にならないかなという感じでした。
難易度自体は大量に工場を作るプレイスタイルだと渋滞対処が大変で難しめになりますが、時間をかけてゆっくり進めてもいいというプレイスタイルであればそこまで渋滞も起こらず、比較的簡単めな難易度でした。
また、設定でトラックの積載量の変更も可能で、このあたりの自分に合った難易度調整ができる点はいい点だと思います。
私の場合は、ほどほどに工場を増やしていく感じで遊びましたが、道路だけで車を捌けるくらいの交通量でクリアまで進められ、正直鉄道の存在はいらないんじゃないかなと思うくらい、ほとんど使わないで終わりました。
人口の実績を見る限り2万人というのがありましたが、クリアするだけなら5000人前後で十分クリアできました。
この手のゲームでありがちな敵の出現や災害などはなく、鉄などの資源も無限で、平和な環境でのんびりマイペースに惑星の開発ができる点がよかったです。
プレイ中にちょっと気になったこと

全体的に進行不可になるようなバグなどはなく、クリアまでで進行に支障をきたすようなことはありませんでした。
ただ、仕様がよくわからない点が多く、特に遊んでいて気になったのは以下の点です。
資源の運搬をしてくれないことがある
条件は不明ですが、なぜか道が繋がっていてかつ資源も十分あるにもかかわらず、その資源を必要とする建物まで運搬してくれないことが多々発生しました。
特に、建築資源として使うコンクリートや鉄鋼(スチール)は十分工場で生産されているはずなのに、工場に保留されたまま目的地まで少量しか運搬しないため、なかなか建築が終わらないという問題がありました。
通常の工場などでも同じ問題が起こることがあり、この問題が住宅で発生すると、資源不足に陥り連鎖的に住宅がダウングレードしてしまい、人口減→工場で働く人数が足りない→物資が作れずさらにダウングレードが進んで町が崩壊していく という問題が起こるので立て直すのが少し面倒でした。
対策は見つけられず、配置を少し変える、工場自体を増やすなどをしてもそこまで改善されませんでした。
(Districtや鉄道などをうまく活用すればある程度改善可能でした)
物流システムが分かりづらい
これはゲーム内の説明を読めば一部はわかることですが、Districtなどの設定をしない場合、資源の運搬先は必要とされている建物全てに距離関係なく(おそらく均等な数になるように)運ぼうとします。
特に、資源倉庫においては、工場と異なり満杯になることがないという設定の関係か、工場から近くと遠くの両方に倉庫があった場合、その両方に届けるため長距離の輸送が行われ渋滞の原因となります。
これを理解していないと、ゲームが進んでくると大渋滞が発生する原因となりますが、これを解消するのもゲームの面白さなのでここは仕様だと思っていいのかもしれません。
(そのために、色々と設定可能なのだと思います)
まとめ

ここまで、「InfraSpace」を一通り遊んでみた感想とレビューをしてみました。
意外と難しそうに見えて、大量に工場を作りすぎさえしなければ交通量は増えすぎず、設定を理解すれば渋滞問題はあまり起こらないという難易度だったので、クリアまで楽しく遊べました。
「Cities:Skylines」のような街づくり系のゲームが好きな方や、SF的な世界観が好きな方は楽しめるゲームかと思います。
ストアページの写真はちょっと大規模すぎる街が載っていますが、あそこまで私は綺麗かつ大規模に作れませんでした。
(実際、クリアするだけなら必要ないくらいの規模です)
単純にクリアを目指して修理部品を揃えていくのが一般的なプレイスタイルですが、一応、景観などの美しさにこだわって街づくりをする楽しみ方もあるかと思うので、建築系が好きな方にもおすすめできるゲームになっているかと思います。